マイナンバーしっかり対策

ようやくメリットもデメリットも話題になってきたマイナンバー。一昨年から啓蒙活動を続け、既にマイナンバーセミナー講師約200回、参加者1万5千人を超える実績を持つコンサルタントが、マイナンバーの取扱いで気を付けるべきことを解説していきます。

マイナンバー扶養控除申告書

先月から国税庁の取扱いFAQがいろいろアップされてます。


この中で扶養控除申告書について
会社に保管する書類はマスキングしちゃダメ
というのがありました。


別に従業員のものだから、
名寄せでマイナンバーはわかる。
調査が入ったとしても、証明できるから
マスキングしてはいけないという理由がわかりませんでした。


一応、所得税法上、提出した書類と同じものを
保管しなければならないというのがあるので
根拠としてはわかるのですが、
源泉徴収と同じ発想じゃないのかなー、と。


公共機関に提出する源泉徴収票は
当然にマイナンバーを記載します。
ですが、マイナンバーは「本人の同意があっても」
利用目的外の使用は認められておりません。


そのため、番号法と所得税法上のアンマッチがあったため
なんとか施行日までに、変更となりました。


毎年、従業員に申請した内容と比較して記載させる
扶養控除申告書も同じじゃないのかなぁ、と。



そしたらね。
扶養控除申告書は、一旦提出したら、本人には見せなくて良いもの
だからだそうです。^^;


実務上は、去年の提出書類に何書いたかなんて
従業員は覚えてないから、去年の資料を見せて書かせてます。


でも、本来、扶養控除申告書は本人が
自分の責任で提出するものであるから
一旦提出したら、もう見せたりコピー渡す必要なし、
なのだそうな。


あー、確かに言われれば、その通りだ。
義務は無いですね。


だけど、実務上はねぇ。^^;


今後はマイナンバー記載しないものと
マイナンバー記載したものと
コピーして二種類作っておいた方が良いようです。

マイナンバー省庁の体制

度重なる通知カードの誤配やオペミスに対して
総務省は「マイナンバー制度実施本部」を設置したそうです。


・・・・・・・え?


今まで実施本部が無かったの?


と、びっくりしてしまいました。^^;


全国1800の自治体が一斉に
5000万世帯に簡易書留で通知カードを送り
初年度1000万枚の個人番号カードの発行を目指しているのに
実施本部さえ無かったとな・・・?


そりゃ、現場は混乱しますがな。


さすがに実施の責任体制は常識的にあると思ってたけど
決めつけはいけませんね。
ここまで管理能力がない組織なんですね。-_-;


ちなみに厚生労働省管轄では、労災に関して正式な通達が
労働基準局の現場に降りてきていないようです。


国の機関もグチャグチャです。。。

通知カード誤配の本質

マイナンバー通知カードの誤配の問題で
総務省から日本郵便に対し要請書を出したとのこと。


いや、まあ安全に配布されるべきものですけど、
物事に100%というものはあり得ません。



2005年12月17日の朝日新聞の記事によれば
配達証明や書留の誤配率は3億6千万件に対し1000件程度とか。


誤配率0.0002%くらいでしょうか。
かなりちゃんとしてると思います。


ただ、今回は5000万世帯に送るわけですから
大体140件くらいは誤配が起きてもおかしくない
という計算になります。


もちろん“0”を目指すに越したことはないんですが
人間には「ミス“0”」は難しい。
現状で3件なら、郵便局の皆さんは頑張ってると
考えるべきじゃないんでしょうか?



そもそも安全に配達してほしいなら、
総務省も含めた国の対応が遅すぎるんですよ。


国は郵便局に到着後、20日くらいで自宅に届く
という説明をしています。


年賀状のことを考えたら、それもギリギリなんとかなるかも知れません。


でも、通知カードは簡易書留。
戻り郵便も発生します。
どのくらいの戻り割合を見込むかも、自治体任せで様々。
本当に20日で足りるかどうかは
何の実績もない見込みでしかないはずです。



第一、20日くらいで届くと言うなら
11月10日までに全郵便局に搬入が完了していなければなりません。


だけど、
 通知カードの作成が始まって1ヶ月。
 通知カードの郵便局搬入が始まって2週間。


まだ本日(11/4)現在で政令指定都市クラスなんて
全然通知カードの郵便局搬入が終わってませんよ。
 ※ここで搬入状況がわかります。


こんなんで後6日で郵便局搬入が終わるわけないでしょう。



マイナンバー誤配の本質的な原因は、国の計画ミスです。
それを現場に押し付けて、頑張ってる現場のせいにしてる。


私は今回の件では郵便局を擁護いたします。
総務省は一端の責任を自覚し猛省していただきたい。
(最大の責任は啓蒙を怠った内閣府だと思いますけど。)