マイナンバーしっかり対策

ようやくメリットもデメリットも話題になってきたマイナンバー。一昨年から啓蒙活動を続け、既にマイナンバーセミナー講師約200回、参加者1万5千人を超える実績を持つコンサルタントが、マイナンバーの取扱いで気を付けるべきことを解説していきます。

悪用するとしたら

マイナンバーの悪用についても 書いときましょう。
(真似しちゃダメですよ)


マイナンバー制度の広報で 一番腹立たしいのは、
リスクに対して ちゃんと説明している記事が ほとんどないことです。
せいぜい「個人情報の漏洩の不安」まで。
「どうして個人情報が漏洩すると問題」 なのかを説明しなきゃ、
漠然とした不安だけが広がるだけでしょう。



ただ、これは、先行他国で山ほど事例があるんですよね。


税金を他人に押し付ける、というのがまずある。
本人に成り済まして取引して 、所得税を押し付けるというもの。
また、家族に成り済まして 還付金の不正受給とか
生命保険の不正受給なんてのもある。
酷いのになると、 犯罪者が他人に成り済まして生活 してるとか。



まあ、ここまでは 「本人に成り済ます」ことだから
こういうこともあるだろう、と気がつく人は気がつくでしょう。


問題は、次に挙げる事例のような 想定を伝えるマスコミが
全然ないことなんです。



ある日、水道局員が自宅にやってくる。
 「お宅の水道メーターが異常数値を検知している。
  配管の状態を確認させて欲しい。」と。
さらに、水道局員は続ける。
 「こちらは世帯主○○○○、個人番号XXXXXXXのお宅で
  間違いないですね?」と。



マイナンバー(個人番号)を知ってるのは、
サラリーマンなら公共機関か勤務先だけのはず。
じゃあ、水道局員に間違いないな、と思う人は多いんじゃないかな?


また、振込み詐欺でも
 「息子さんが会社の金持ち逃げした。弁償してくれ。
  間違いなく上司ですよ? 息子さんの個人番号XXXXXXXXでしょ?
  勤務先だから知ってます。」
信憑性増しますよね?



公的機関で使う番号は、本人に成り済ます だけじゃありません。
本人の「マイナンバーを知ってるはずの人」に成り済ますこともできるのです。
悪事するには使い勝手が良いんです。公職のいろんな立場を装えるから。


だから、マイナンバーを漏らしちゃイカンし 、
マイナンバーを提示する人がいたら悪用してる可能性を
頭の隅に置いておかなきゃならんのです。



本当は、こういうリスクを国民に理解させてから
マイナンバー制度は始めなきゃいけないのです。
ただでさえ安全な国で、セキュリティに対して
甘々な意識しか持たない国民性なんだから。



グローバルスタンダードの危険が
我々の頭の上に降りかかってきたのです。
マイナンバーを民間に開放させたがってる人たちのおかげでね。

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