マイナンバーしっかり対策

ようやくメリットもデメリットも話題になってきたマイナンバー。一昨年から啓蒙活動を続け、既にマイナンバーセミナー講師約200回、参加者1万5千人を超える実績を持つコンサルタントが、マイナンバーの取扱いで気を付けるべきことを解説していきます。

マイナンバーシステム訴訟

久しぶりの更新です。


さすがに見逃せない記事が出てました。


地方公共団体情報システム機構が
マイナンバーカード発行システム構築の一社、
富士通に損害賠償請求をする、という記事。


これは、裁判になって欲しいですね。


裁判にしてもらって、その中で問題点をしっかり炙り出して欲しい。


公開されていた情報からすると
 1.ユーザー側の要件定義の遅れ → 期限を守ってない
 2.ベンダー側の開発・テスト能力不足 → トランザクションができてない
 3.ユーザー側の受け入れテスト能力不足 → 受け入れテストやってる気配がない
 4.ベンダー側の運用力量不足 → 原因の特定と復旧への切り分けが遅い
と双方問題点があったと見受けられます。


もちろん、「契約」ですから、
どっちにどう責任があるかは、契約内容次第になると思いますが、
経緯と責任を明確にすることは
大変に意義があることだと思います。


ベンダー側からすると
「これをちゃんとやってくれないと仕事受けられない」
という線引きができるようになるからね。


日本のシステム開発って、ユーザー側がマトモな要件定義もできないまま
ざっくりした説明で開発が始まることが多い。


それをシステム営業がざっくりしたまま受注しちゃって
現場がどうにもならなくなる、というのがある意味定番。


それに一石を投じることになればいいなぁ、と。


システム思考、セキュリティ思考ができないマネジメントは
今の時代には通用しないのです。
「こんなことしたい、なんとか作って」
で案件が進んでしまう。


さらに、要件定義を期限を決めて要求しても
「よくわかんないから、もう少し待って」
で伸び伸びになってしまう。


自社の納期には厳しいのに、
他社の要求には力関係で先延ばしする。


それをシステムの運用・開発現場がカバーして、
何とかしてきたのが今までの日本社会。


どんどん進む業務のIT化で人材が不足するにも関わらず
育成も待遇改善もしてこなかった。
そのツケが出てきてる。


それが、マイナンバーカード発行トラブルに
象徴されているように思われます。


と、そこまで突っ込んだ判例が出てくるといいんだけどなぁ。

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